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膨らまない話。

Tyurico's blog

WWⅡ イタリア戦線のカラー写真で思ったこと

思いつき

LIFEのサイトで見られる第二次世界大戦の未発表カラー写真。イタリア戦線を写した23枚。
World War II in Color: The Italian Campaign and the Road to Rome, 1944


10枚目の写真は敗走したドイツ軍が残していった墓標が並んでいる写真で、最初に見たときは考えもなかったが、木板の簡易なものとはいえこういうきちんとした仕上がりの墓標がそろっているということは当たり前の話だがドイツ軍にはそういう準備が出来ていたということなのだと思い至った。
日本軍はともかく、イタリア軍、また連合国軍はその辺どうだったんだろうかとも思った。


墓標は黒い鉄十字の中心にハーケンクロイツがあって、鉄十字の下にある正方形の枠の中に戦死者の名前などが記されていると見える。

写真をさらによく見ると、壊れたらしい墓標、壊れかかっている墓標も写っていて、その壊れ具合から、縦長の墓標本体の窪みに十字の横部分をはめ込むと鉄十字の形が組み上がるように板が加工されてあるのだということに気づく。
確かに、十字の形のままで輸送するよりこうして組立式にした方が無駄なくコンパクトに箱に収まるわけだ。なるほどと思った。
しかしさらに考えてみれば単に2枚の板を縦横で重ねて釘を打つだけでも墓標として用は済むわけで、そこを鉄十字がきれいな平面になるようにさらに一手間かけるというのは、もう実用を超えていてむしろ美的なこだわりに近い。なんだか感心さえしてしまった。
 
こういう物が戦地で要ると考え、これを設計し、工業的に加工した一連の流れとそれに携わった人たちが存在したということで、実に些事と言えば些事であるが、これは今まで考えたこともなかった第二次世界大戦のディテールだった。