膨らまない話。

Tyurico's blog

「ジャパン・スペシャル」というスカ・ナンバーの由来

 

 
このアルバムは聴いてすぐに気に入った。
スカタライツのオリジナルメンバーの中で、ドン・ドラモンド、ローランド・アルフォンソ、ジャッキー・ミットゥらに比べるとベースのロイド・ブリヴェットは言及されることが少ない地味めな人なのだが、このアルバム African Roots はそのロイド・ブリヴェットが作った曲を中心にしたアルバムで、14曲中12曲が彼の作曲。アーティスト名の表記も Lloyd Brevette with Skatalites で、彼がメインになっている。
録音の年代はわりと新しく、CD化に際して追加されたボーナストラック以外は1970年代後半だとかで、もちろんノイズは入るがやはり音質は60年代のものより良い。またキング・タビーの手によるダブ・バージョンが収録されている辺りもいかにも70年代の作品らしい。

 
さて、追加されたボーナストラック4曲の中に「ジャパン・スペシャル」というタイトルの曲が入っている。

The Skatalites - Japan Special

しかしまたなんで「ジャパン・スペシャル」なんていうタイトルが付けられたのかと思いながらライナーノーツを読んでいくと、なんと「この曲はもともとのタイトルが不明なのだが、日本のスカフレイムスのお気に入りの曲でそれで彼らが「ジャパン・スペシャル」と名付けた」みたいなことが書いてあった。*1
 
 
60年代とはちょっと趣きの違った曲も多く、フルートが入ってくる曲なんかも。

The Skatalites - Fugitive (Non-Dub)



これは同曲のキング・タビーによるダブ・バージョン。

The Skatalites Meet King Tubby - Fugitive Dub



ロイド・ブリヴェットは2012年に亡くなった。
享年80歳だから長寿だったとは言えるのだが気の毒な亡くなり方をしていて、彼の息子さんが殺害されてしまってどうもその悲嘆や心労のために間もなく彼も亡くなってしまったみたいだ。
スカタライツ(Skatalites)のベース奏者ロイド・ブレヴェット(Lloyd Brevett)が死去… - ワールド・レゲエ・ニュース by ダブストア

 
 

こちらは2002年あたりに録音された新生スカタライツによるアルバムだが、結成当時のメンバーの三人、ロイド・ブリヴェット、ドラムのロイド・ニブ、アルトサックスのレスター・スターリングも参加している。テンポはやはり1960年代よりも速い感じ。
以前運よく安い出品があって買ったのだが、久しぶりにアマゾンを見てみたらやはり高い値段が付いていた。気長に待っているとそのうち安い出品も出てくるのでボッタクリの高いのは買わない方がいいと思う。
 
 

The Skatalites - Garden of Love


 

これはスカタライツスカフレイムスの対談の記事。2016年。
www.cdjournal.com

  
こちらのブログで曲とアルバムを知った。 
SKATALITES / JAPAN SPECIAL « Freedom Ensemble | フリーダム・アンサンブル ブログ
 

*1:the rare Japan Special. Being one of the Ska Flames' favourites, they named it this way - the real title remains unknown.