膨らまない話。

Tyurico's blog

「試合に勝って勝負に負けた」という言葉のわかりにくさ

 
たしかにわかりにくいと思う。そう言われてなんとなくわかったような気になってたが、じゃあ実際どういう状態かと聞かれればうまく説明できそうにない。
 
〈「試合に勝って勝負に負けた」ってたまに聞くけどどういうこと?〉
cherio199.blog120.fc2.com
 
weblioの説明だとこう。なんか苦しい説明。
www.weblio.jp
 
しかし思うにこれ、本来は「相撲に勝って勝負に負ける」だったんじゃないのか。
kotobank.jp
こっちは明快でわかりやすい。相撲の内容では圧倒していたのに勢い余って土俵際で先に足が出てしまった、なんてのは相撲で勝ってたのに黒星の結果になってしまったということでこれが「相撲に勝って勝負に負ける」だ。
だから「内容では勝ってたが勝敗の判定では負けになった」だ。
 
「試合に勝って勝負に負けた」というたとえのわかりにくさは、「試合」と「勝負」の言葉に違いがはっきり見い出せないからだと思える。
これ実際の競技だとどんな状態になるのか。
強打者を全打席敬遠してそれで勝ったような試合とか?
リスクのある大技は封印して確実にポイントを稼ぐ演技構成とか?
でもそれは「試合に勝つために勝負を避けた」だよな。
それに weblioの説明をよく読むと、相撲の場合とは「勝負」の意味が入れ替わって逆になってしまっていることがわかる。
「相撲に勝って~」の場合だと「勝負」=「勝ち負けの結果」だが、「試合に勝って~」の方だと「試合」=「勝ち負けの結果」という形になっている。
 
「相撲に勝って勝負に負ける」は「負けの結果になりはしたが内容は立派」ということだ。
「試合に勝って勝負に負ける」だと「勝ちはしたがむしろ情けない内容」ということで逆だ。
やっぱこれわかりにくいわ。