遊びをせんとや生まれけん、と聞いたことのある人でもその続き、
戯れせんとや生まれけん
遊ぶ子供の声聞けば
我が身さえこそ揺るがるれ
まで知っている人は少ない。
これが梁塵秘抄にある歌だということを知る人はさらに少ない。
こう言いながら私も梁塵秘抄を読んだことはないし、他の歌を一つ知るくらいのところだ。
というか、この歌ただ一つによって梁塵秘抄というのは今に残っているのではないかとさえ思えて、それくらいこの「遊びをせんとや生まれけん」という言葉には力を感じる。
これを全く知らない人が、広告のコピーか何かではじめて目にしても強く印象に残るのではないか。
誰が詠んだか何百年と時代が経っているのにたったこれだけでまだ響くんだからすごい。