膨らまない話。

Tyurico's blog

個人的メモ 手習い例文集

 

いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす

 

なかきよの とおのねふりの みなめさめ
なみのりふねの おとのよきかな
長き夜の 遠の眠りの 皆目覚め
波乗り船の 音の良きかな

 

禿げ頭 抱いて寝てみりゃ 可愛いものよ
どこが尻やら 頭やら

 

草の葉に かどでせる身の 木部山
雲に路ある ここちこそすれ

 

高野聖は此のことについて、敢て別に註して教えを与へはしなかったが、翌朝袂を分って、雪中山越えかかるのを、名残惜しく見送ると、ちらちらと雪の降るなかを次第に高く坂道を上る聖の姿、恰も雲に駕して行くやうに見えたのである。

 

按ずるに 筆は一本也、箸は二本也。
衆寡敵せずと知るべし。

 

貧乏をすれど この家に風情あり
質の流れに 借金の山

 

浜までは 海女も蓑着る 時雨かな

 

かにかくに 祇園はこひし 寝るときも 枕のしたを 水のながるる
かにかくに 祇園はうれし 酔ひざめの 枕の下を 水の流るる

 

よきをとり あしきをすてて外國に おとらぬ國と なすよしもがな

 

志摩の果安乗の小村
早手風岩をどよもし
柳道木々を根こじて
虚空飛ぶ断れの細葉
水底の泥を逆上げ
かきにごす海の病
そゝりたつ波の大鋸
過げとこそ船をまつらめ
とある家に飯蒸せかへり
男もあらず女も出で行きて
稚児ひとり小籠に坐り
ほゝゑみて海に対へり
荒壁の小家一村
反響する心と心
稚児ひとり恐怖をしらず
ほゝゑみて海に対へり
いみじくも貴き景色
今もなほ胸にぞ跳る
少くして人と行きたる
志摩のはて安乗の小村

 

隣に蔵建ちゃ わしゃ腹が立つ

 

愚かさに東西の別無し