膨らまない話。

Tyurico's blog

末盛さんは須賀さんの文章をちゃんと読んでないのかな

須賀敦子さんの『遠い朝の本たち』の文庫版解説で、「すえもりブックス」で知られる末盛千枝子さんがこういうことを書いている。

そしてアン・モロウ・リンドバーグ。『海からの贈り物』を読んで、これほど深い内容をこんなに平易な言葉で表現できるのか、と驚いたことを憶えている。それだけに、その頃の訳が男性の文学者の手になるもので、原文とはまるで違うように感じられ、残念でたまらなかった。 p.220

 
ところが当の須賀さんはその本でこう書いているのだった。

ある日、友人がきっときみの気に入るよ、と貸してくれた本の著者の名が、ながいこと記憶にしみこんでいたアン・モロウ・リンドバーグだった。この人についてならいっぱい知っている。
『海からの贈物』というその本は、現在も文庫本で手軽に読むことができるから、私の記憶の中のほとんどまぼろしのようなエッセイの話よりは、ずっと現実味がある。手にとったとき、吉田健一訳と知って、私はちょっと意外な気がしたが、尊敬する書き手があとがきでアンの著作を賞賛していて、私はうれしかった。 p.112

そしてこの後、吉田健一の訳による『海からの贈物』の引用に1ページが使われている。


末盛さんは須賀さんの文章をちゃんと読んでいないということなのかな。
こういうのはほんとがっかりする。
 
『遠い朝の本たち』は須賀さんの没後に出版された。なので須賀さんがこの解説の文章を目にすることはなかった。
幸いと言うべきか。
 
 

遠い朝の本たち (ちくま文庫)

遠い朝の本たち (ちくま文庫)

 

モンゴル人力士はなぜ強いのかという説明をいろいろと聞くのだが、

たぶん一番の理由は、まだモンゴルではプロスポーツで大金を稼げるような環境が整ってないからだと思う。
 
それで他のスポーツでも十分活躍し得る程の素質の人間が日本の相撲に次々とやってくるという。*1
 
 
 

*1:この頃じゃ都市部の裕福な家庭で育ったモンゴル人力士も出て来て、以前言われていた、大平原の乗馬で鍛えられた足腰に日本では失われたハングリー精神があって、というようなのではもう説明できなくなっている。

コレクターの心理というのは恐ろしい

ピーター・バラカンさんの「ウィークエンドサンシャイン」と、ゴンチチさんの「世界の快適音楽セレクション」と、山下達郎さんの「サンデー・ソングブック」の三つの音楽番組を録音しといては聴いている。
達郎さんの「サンデー・ソングブック」は昨年25周年を迎えたそうで、記念の特集雑誌が先ごろ出たので買ってみて読んでいると、こんな逸話が出てきた。
 

あれは15年くらい前だったかな。かなりレアな曲のリクエストをいただいて、そのレコードを友達の友達のコレクターが持っているという噂を聞いて、盤を貸してもらえないかと打診したら「嫌だ」と言うんですよ。理由は「公共の電波になんぞ乗っけたくない。聴けるのは、俺だけだ」と。世の中で、完全な形を知っているのは自分だけだと。コレクターってそういう人種なんです。そういう人は、例えば誰かにコピーして渡す時なんかも、わざと頭を欠けさせて録音したりするんですよ。普通では信じられないと思うけど、いわゆるオタクというのは、資本主義の宿痾だから、曲の情報などを公にしてしまう『サンソン』に対して敵意を持っている人もいるんですよね。(笑)。

 
昔何かの本で、ある古書のコレクターが非常にレアな念願の古書を手に入れた、手に入れたそのコレクターが何を考えたかというと、自分の手元にある一冊だけを残して世にある同じ古書を全て焼き払ってしまいたい、そう考えたというような話があったのを思い出した。
 
コレクターというのは恐ろしい考え方をするものだ。 



BRUTUS(ブルータス) 2018年2/15号No.863[山下達郎のBrutus Songbook]

BRUTUS(ブルータス) 2018年2/15号No.863[山下達郎のBrutus Songbook]

よく売れてるらしい。実際、読みごたえのある良い本です。(雑誌ですが)
 

パラゴンズのCDがお買い得でかなり、いやすごく良かった。

パラゴンズ、The Paragons は主にロックステディの時期に活躍したジャマイカのコーラスグループ。*1
メンバーはけっこう入れ替わったようだが、ボブ・アンディ、ジョン・ホルト、タイロン・エヴァンスなど。

On the Beach

On the Beach

Trojan Records から発売。2枚組CDで1966年から1982年までの曲を収録している。パラゴンズってロックステディだけだと思っていたが活動が意外と長くてこのアルバムもむしろレゲエの曲の方が多いくらい。2枚組の新品が送料も入れて1,000円ちょっとの安さだった。
調べてみたがパラゴンズのCDはそんなに多く出ていない。これは収録曲は多いし発売は Trojan だし、一枚買うとしたら現在のところベストだと思う。*2


1967年。

The Paragons - "The Tide Is High" (Official Audio)
この曲がたぶん一番有名で、タイトルも知らないのにカバー曲を聴いたことはあった。


1967年。

THE PARAGONS - TALKING LOVE.wmv
もうイントロのホーンからいいなあ。


1968年。

Paragons My Best Girl


1968年。

The Paragons - I'm A Worried Man


1968年。

The Paragons - Equality And Justice (Matador blank)
これはもうレゲエ。


1968年。

The Paragons - Come along and dance (You mean so much to me)
これもレゲエ。こういう感じのレゲエもいいなあ。
 
 
 
 

the paragons -- on the beach -- full album -- treasure isle records -- 1967

*1:ロックステディは、1966年から1968年辺り、レゲエが生まれる前の短期間に流行ったジャマイカのポピュラー音楽。

*2:paragon は「模範」、「鑑」という意味がある。それでアマゾンで探すと同じような名前の他のアーティストなんかも一緒に引っかかってしまう。だいたいパラゴンズという名前も、先にアメリカにあったパラゴンズというグループの名前を勝手に頂いたものらしい。

TVで「台湾人」と言わずに「台湾の方」と言ってたのは昨今流行りの「忖度」というやつか

13日のテレビ朝日の番組で、むかし台湾にダムを作った日本人技師が今でも台湾で感謝されてるって話をやってたのだが、そのナレーションが繰り返し「台湾の方」という言い方をしていた。

変にご丁寧な言い方だなと気になって、番組が終わってから見当がついたんだが、
これ「台湾人」って言うと台湾を国として扱うみたいになって大陸からクレームが来て面倒な事になるからって、それで「台湾の方」なんて変な言い方にしたんじゃないのか。
 
確かに国連が入れてくれないし日本との間にも国交という形はないが実質のところ台湾は国なんだし、どうしたって違和感が強い。こういう変な言い方は初めて耳にした気がする。
 
これは「忖度」ってやつかな?


ニッポン視察団スペシャル
「日本人が知らない!?NIPPONのニュース」という番組。
 

八田與一 - Wikipedia