人間と動物を分かつものは何か、人間も動物であるか、というような問いがある。
私は、人間もまた動物であるのは自明のことだが「人間も動物であるか」などという問いを立てられる点においてやはり動物と同じではない、と、答える。
つまり自己認識という点において人間と動物は異なると考えたのだが、更に考えるとそもそも「問いを立てられる」という能力そのものが動物には見られないような気がする。
動物にはなく人間のみに見られる能力として言語がよく言われるが、このごろでは動物にも言語といってよいものがあると言われるようになってきた。以前シジュウカラの研究例をテレビで見た。
思うに、問いを立てる能力というのはかなり高度な知性ではないか。
「こうすればAという結果が得られる」という判断というか推測、あるいは課題を解決するような能力はある程度賢い動物であれば有している。
問題に対して答えを見つけるという知性は動物にもある。
それに対して問いを立てるという能力は人間であっても誰もができるものではない。簡単とは言えないもので、できない人はできない。
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