膨らまない話。

Tyurico's blog

翻訳がひどい落合恵子の『海からの贈りもの』は絶版になったみたいだ

 
d.hatena.ne.jp
落合恵子が翻訳した『海からの贈りもの』が「新刊在庫なし」の状態になってもう結構な時間が経つ。2年は過ぎたかと思う。電子版も出てない。
これはもう事実上の絶版と言ってもいいか。
 
『海からの贈りもの』 | 学研出版サイト
  
こう考えるのは、あの本は1994年から20年以上売られていたロングセラーだったからなんで、そういう本を出版社が品切れのまま長く放っておくというのは商売的にちょっと考えにくい。
あの翻訳への批判に対して「翻訳に大きな問題はありません」と自信を持って言えるのなら出版社はこれまでと変わらず堂々と版を重ねればいいわけで、それができないのだとすれば「さすがにこれは正当化できない」と認めたようなものだ。

もちろん出版社も落合も本当の理由を言うことはないだろう。そうして翻訳の問題には何も触れず明確に絶版とも言わずサイトからも消さず、あくまで「現在は品切れ」という体裁でうやむやにしておこうという腹なのかもしれない。
 
今後もこの状態が続くかどうかだが、何食わぬ顔でまたそのうち再版を出すという可能性もないとは言えない。いや事実あんな恥ずべき「翻訳」を長く世に出してたんだからそういう図々しさは十分あり得る。
あるいはまた、例えば有名人がメディアで紹介したりして注目が集まってこれはもう再販しなきゃなんてことだって考えられるが、でもその場合は当然私の批判にもこれまで以上に目がとまるだろうからそれはそれで悪くない。むしろ面白い。
いやほんと誰か影響力の大きい女性有名人なんかが「私の愛読書」とか言って紹介しないかな。してもらいたいな。
 
まあ版元の学研と落合は私の批判を知っているという前提でこれを書いてますが。
ただ絶版とかは実は私にはどうでもいいことなんで、それよりも落合恵子は今後もう二度と『海からの贈りもの』とアン・モロウ・リンドバーグについて語ることはないだろう、その名を口にすることもできないだろうと思うと気分が清々する。
  
あと「落合恵子さんの翻訳が素晴らしい」とか「落合恵子訳と吉田健一訳、翻訳というのは訳者それぞれで好みの問題」とか言ってる寝ぼけた人たち、自分の読書に本当に意味があるのか一度よく考えてもらいたい。冷水で面を洗って。

煽りとかじゃなくてこれは本気で言ってるんで。
 
 
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