膨らまない話。

Tyurico's blog

わからないこと知りたいこと 江戸の蕎麦の屋台の詳細

 

「夜鷹そば」はいかにも江戸らしい風情のあったもので、細いあんどんにお定まりの当り矢、手拭をとんがりかぶり(けんかかぶり)にして、風りんをチンリンチンリン、「そばァウーイ」とくる。筒袖のこしらえ。これに按摩、犬の遠吠えは深夜の形容の仲間だが、ちょっと淋しいものである。それで値段は二八そばと同じに大てい十六文だが、うまい奴と馬鹿にまずい奴とがあった。いいのになると土佐節の上等などを使って、すてきなものをかついできた奴があったものだ。
 火事見の帰りに、往来へしゃがんでこれを食べる。火事はまず冬、凍るようなところで舌の焼けるように熱いのを、ふうふう吹きながらたべる、味百層倍で、少食なものも三杯はお代わりをした。

 
 子母澤寛『味覚極楽』「四谷馬方蕎麦」 彫刻家 高村光雲翁の話

 
博物館に展示があるようだけど蕎麦の屋台っておそらく本物は残ってなくて、再現は錦絵に描かれてる物を頼りにしたんじゃないかと思うんだが、錦絵に描かれてる物も本当に詳しいところまでは描かれていない。
私が特に知りたいのは水と火をどうしていたかという点だ。麺類を茹でるには水をたっぷり使うし、蕎麦はいくつか茹でるとすぐに湯がどろどろになってしまう。屋台ではさすがに「ざるそば」は無理だろうし出す物は「かけそば」一つだったにしろ、とにかく水は沢山要ったと思う。水はどうしていたんだろう。近くに井戸が在るところでも選んでいたのか。昔のことだから湯を捨てるにはそこら辺に撒けばそれで済んだろうが。湯を沸かす火と釜もどんな風だったのかも知りたいんだが。
その点、まだ天ぷらの屋台の方が想像がつくんだよね。
「少食なものも三杯はお代わりをした」とあって、思うに丼も小振りで片手で楽に持てる大きさではないか。
 
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duckduckgo.com
 
たいへん参考になるブログがあった。
utrblog.exblog.jp
 
こちらも。
tvc-15.hatenablog.com
 


  
文京・根津に「江戸そば屋台」 歩行者天国50周年記念イベントの一環
https://bunkyo.keizai.biz/headline/811/
 
しかしこれ、屋台を引いて商売したんじゃなくて担いで商ったんだよね。総重量はどれくらいになるのか。丼の安定とかどうなのか。釜の湯はどうなのか。諸々気になる。