膨らまない話。

Tyurico's blog

『イスラエル 人類史上最もやっかいな問題』のメモ

邦訳は2023年の2月なので、当然だが10月に起きたハマスによる残忍なテロとそれに対するイスラエルの無差別とも言える容赦ない反撃については語られていない。私が読んでいるのは11月30日の増刷だが特に書き足しなどはなかった。
著者はユダヤ系のアメリカ人。ユダヤ教徒なのかどうなのか。

イスラエルにはアラブ系の国民が約190万人、人口の二割以上もいるというのは意外だった。
対してユダヤアメリカ人は3%未満。
私が知りたいのはごく少数であるユダヤ系がアメリカでなぜ強い影響力を有しているのかということだが、それについては記されていない。
ユダヤ系の人間は教育を重視してそれで裕福で社会的に枢要な位置の人間が多いのだろうとは思うが。

ユダヤ人は教育を重視する、なんかインテリが多いというイメージがある。だからこそイスラエルでは建国の歴史をどのように子供たちに教えているのかということも知りたかったのだがそれもなかった。

あとバルフォア宣言について詳しい経緯を知りたかったんだが、ごく簡単にしか触れられていなくてこれは非常に期待外れだった。

本が悪いわけではないが、私が知りたかったことはほぼ何も書かれていない本だった。
 
あと『イスラエル 人類史上最もやっかいな問題』って結構なゾーンにボール投げ込んでるようにも思える邦題だな。(原題は Can we talk about ISRAEL? )